販促コンサルタントの岡本達彦です。
「お客様は来てくれるのに、なぜか売上が伸び悩んでいる…」
その原因は、もしかしたら「客単価」にあるのかもしれません。
売上は「客数 × 客単価 × 来店頻度」で決まります。
客数を増やす広告宣伝にはコストがかかりますが、
客単価の向上は、今いるお客様へのアプローチを
少し工夫するだけで実現可能です。
この記事では、販促コンサルタントとして多くの店舗の売上改善を
支援してきた岡本達彦の視点から、明日からすぐに実践できる
客単価アップの具体的な方法を7つ、事例を交えて分かりやすく解説します。
客単価アップの前に知っておくべき大原則
やみくもに高額商品を勧めるのは逆効果です。
お客様が「押し売りされた」と感じれば、
二度と来店してくれなくなるでしょう。
大原則は、「お客様にとって価値のある提案をする」ことです。
お客様が「これもあったら嬉しい」「ついでに買っておこう」
と自然に思えるような、気の利いた提案を心がけましょう。
明日からできる!客単価アップ7つの具体策
1. 「松竹梅の法則」で真ん中を選んでもらう
人は3つの選択肢を提示されると、無意識に真ん中を選びやすい
という心理効果があります。これを「松竹梅の法則」と言います。
具体例(カフェの場合):
悪い例:
コーヒー 400円
良い例:
・コーヒー(梅): 400円
・カフェラテ(竹): 500円 ←売りたい商品
・キャラメルマキアート(松): 600円
選択肢を増やすだけで、自然と平均単価の高い「竹」の商品が
選ばれやすくなります。
2. 「ついで買い」を誘うクロスセル
ある商品を購入しようとしているお客様に、関連商品を提案して
一緒に購入してもらう手法です。
具体例(ラーメン店の場合):
ラーメンを注文したお客様に
「ご一緒に餃子はいかがですか?セットだと100円お得ですよ」
と声をかける。
レジ横に「お持ち帰り用チャーシュー」を置く。
3. 「もう一段上」を提案するアップセル
お客様が選んだ商品よりも、ワンランク上の高額商品を提案する手法です。
具体例(ハンバーガーショップの場合):
ポテトのMサイズを注文したお客様に
「プラス50円でLサイズにできますが、いかがですか?」
と提案する。
4. 「セット割」で満足度と単価を両立
複数の商品を組み合わせ、単品で買うよりお得な価格で提供する手法です。
お客様はお得感を感じ、店舗側は販売点数を増やすことができます。
具体例(アパレルショップの場合):
・シャツとパンツを同時購入で10%OFFにする。
・「全身コーディネートセット」として販売する。
5. 「あと〇〇円で…」を刺激するポイント施策
「お会計5,000円以上でポイント2倍」や「あと300円で送料無料」のように、
あと少しで得られる特典を提示することで、「じゃあ、もう一品追加しようかな」
という心理を働かせます。
具体例(雑貨店の場合):
レジで
「現在4,700円です。あと300円で
次のポイントステージに進めますが、
こちらのハンドクリームなどいかがですか?」
と提案する。
6. 「手書きPOP」で商品の魅力を伝える
商品の魅力やおすすめの理由を、スタッフの言葉で伝えます。
「店長イチオシ!」「〇〇と一緒に食べると絶品です!」といった手書きのPOPは、
お客様の目に留まりやすく、購買意欲を刺激します。
7. 「魔法の一言」で会話から提案する
マニュアル通りの接客ではなく、お客様との短い会話からニーズを引き出し、
提案につなげます。
具体例(書店の場合):
ビジネス書を見ているお客様に
「その著者、お好きなんですか?
でしたら、最近出たこちらの新刊もすごく面白いですよ」
と声をかける。
【まとめ】客単価アップは、小さな工夫の積み重ねから
ご紹介した7つの方法は、どれもすぐに始められるものばかりです。
大切なのは、まず一つでも試してみること。
そして、お客様の反応を見ながら改善を続けることです。
私が提唱する「A4」1枚販促アンケートなどを活用し、
お客様が本当に求めているものを知ることも、効果的な提案につながります。
まずは自店で何ができそうか、紙に書き出して計画を立ててみてはいかがでしょうか。
その小さな一歩が、売上を大きく変えるきっかけになるはずです。
さらに詳しい販促ノウハウやご相談は、お気軽にお問い合わせください。
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